中学校は公立と私立、どちらがいいの?
お子さんが特性を持っていればなおのこと、どちらを選べばいいのか迷っている方は多いのではないでしょうか?
5年生で2次障害による思いウツ状態になり、全く勉強ができない期間が8か月続きました。
それでもなんとか中学受験で今の私立中高一貫校へ合格することができました。
公立の小学校で適応障害をおこしたので、公立中学校はとうてい通えないと思ったからです。
中学受験をさせて良かった点と悪かった点を書きました。
どなたかの参考になればうれしいです。
中学受験をさせた理由
娘が4年生になった時には既に「中学受験をさせる」という決心していました。
それは次の理由からです。
小学校の給食が苦痛だったので、公立の中高一貫は選択肢から外しました。
偏食さえなければ、学費が安いので中高一貫の公立も受けさせていたと思います。
お子さんのタイプによって選択が違ってくることでしょう。
【メリット】中学受験をさせて良かったこと
中学受験が終わって実際に良かったことは次の通りです。
塾と相性が良かったので勉強に興味が持てた
娘は学校の勉強はまるで興味がなく、宿題も苦痛。
家から近くて少人数制の寺子屋のようなアットホームな塾を選びました。
塾選びの経験を以前、記事にしました。
始めは一週間に一度きりの通塾でした。
塾の授業は、楽しくて次の授業が待ち遠しい様子。
塾の宿題も好きではないものの「がんばろう!」と意欲があります。
声をかけなくても自分から取り組みます。
学校での授業内容は話さないのに、塾で習った事を毎回楽しそうに報告するようになりました。
少人数制の塾はADHDの娘でも先生の目があるので集中力が続きます。
学校の授業よりも知的好奇心が満たされるので、勉強する意欲が上がって行きました。
本当は勉強が好きだったんだね。
課題の取り組みよりも結果で評価されるので自分に自信がもてた
学校では課題を先生が指示したとおりに取り組んで提出したり、授業中に積極的に発表するなどしないとなかなか評価してもらえません。
それに引き換え塾は、小テストで8割以上点数が取れさえすれば細かいことは言われません。
娘は暗記分野はテストの点数が良かったので自信がもてたようです。
親が子どもの本当の実力を理解できた
学校のテストは他の子との差が分からないので、娘がの学力がどの位置にいるのか理解できませんでした。
学校の先生からは、課題の出し方や忘れ物が多い事を言われ続けました。
頭を下げることがあまりにも多かったので、むしろ勉強もできないものと思っていました。
ところが公開模試では、教科によっては突出してできる事が分かりました。
逆にかなり苦手な教科もありました。
娘はそれも理解して克服しようと前向きになっていたので、親である私も娘の本当の実力が分かってマネージしやすくなりました。
【デメリット】中学受験で良くなかったこと
学校と塾の課題両方やるのは娘には負担が多すぎた
興味のないことはボケっとしてしまってやる気が出ない娘なので、学校の宿題だけに2時間以上かかっていました。
6時間授業の日は学校の宿題をすると塾の宿題ができません。
親が「学校の宿題はやらなきゃいけない」と思っていたので、
塾の宿題にまで手がまわらない娘を
やることが遅すぎるよ
とよく注意していました。
「娘の特性をもっと早く理解していたら、無駄な宿題を省く手伝いが出来たのに」と心から悔いています。
塾は大好きでしたがトータルでの作業量が娘の許容量を超えていたことが、
二次障害(重度のウツ)になった理由の一つだと思っています。
小学校の先生に目の敵にされることがある
塾や習い事に通うことを嫌う先生がいます。
娘の小学校では居残り活動がある時に「習い事に間に合わないから早く帰りたい」と生徒がと言うと
習い事は学校の事がきちんとできる人が行くところでしょ。
と返されていたそうです。
保護者会でも「習い事よりも学校を優先してほしい」と言う先生が多かったです。
「この子は塾を優先して学校の活動をおろそかにしている」と思われてしまうと目の敵にされてしまうことがあるので注意が必要です。
費用がかかる
周知のことと思いますが、塾に行くと何かとお金がかかります。
月謝だけでなく定期的に行われる模試代、長期休暇中の特訓など塾の資料には載っていないコストもあります。
4年生から通わせるとトータルで200~300万円かかるのが普通だそうです。
娘が通った塾は大手ではありませんが少人数制だったため、やはり250万円くらいはかかっていると思います。
私立の場合は入学してからも学費がかかりますので、娘が偏食でなければ中高一貫の公立校も選択肢にしたいところでした。
中学受験をさせるにあたり、親が心がけたいこと
よほどしっかりしたお子さんでないかぎり、
教材やスケジュール管理などの親のサポートはかかせません。
塾はとても頼りになりますが、営利企業ですので利益につながることを優先します。
大手塾になるほど、経営陣と現場の先生との隔たりで利益中心になりやすいです。
レギュラー授業のほかにも合宿や日曜講座等、オプションがたくさん用意されています。
全員が参加するように仕向けられます。
しかし参加する講座を増やせば、成績が伸びるというものではありません。
娘は5年生の秋から6年生の夏休み前まで、うつ症状が酷くて塾に行けない期間がありました。
6年生になってもレギュラー授業も休みがち、GW特訓や日曜講座は参加しませんでした。
受験よりも娘の心の回復が優先でしたから、成績が落ちるのは覚悟していました。
ところがろくに塾の授業を受けられない状態で模試を受けたのに、娘が通う校舎で一位を取ったことがありました。
塾に休まずに通えるようになったころには、遠くの校舎まで志望校別の日曜講座に通っていた子たちと成績が変わらなくなっていました。
タフなお子さんでないと、受講する講座をただ増やしても疲れてしまうだけ。
心にとめてくださいね。
子どもの長い人生、中学受験はほんの入り口でしかありません。
ここで勉強嫌いになったり、我が家のように重いうつ状態になってしまうと将来に暗い影を落とすことに。
くれぐれも目の前のお子さんの様子をよく観察しながら、無理をさせないであげてほしいです。
親子で志望校探しを楽しもう
親子でいろいろな中学校を実際に見てまわって、まずはいろいろな可能性を探るといいと思います。
お子さん自信が「ここに行きたい!」と思ってくれないと勉強させるのが難しいので、文化祭など楽しいイベントに参加してみることをおすすめします。
回っているうちに、学校によって違いがあることも理解できました。
入学してみないと分からないことも、もちろんあります。
それでも親子で目標を立て、それに向かって進んでいくことは決して無駄になることはないでしょう。
進学した中学校が合わなかった時のことも親御さんは考えておくと、子ども自身や学校に過度の期待をせずにすみます。
多くの選択肢があることを知ることで、私たち保護者は落ち着いて子どもを導いて行けることでしょう。