【書き方テンプレートつき】ギフテッド・2Eのサポートブック|二次障害を防ぐために今日からできること

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サポートブックの書き方

娘が重度のうつになったとき、私はあることを強く後悔しました。

Seiran

もっと早く、ちゃんと伝えておけばよかった

苦手なことは分かっていました。

課題を提出できないこと、板書が極端に遅いこと、単純な反復作業でひどく疲れること、整理整頓がほとんどできないこと。

でも私は、それを担任の先生に「うまく伝えられていなかった」のです。

口頭でお願いしたこともありました。

でも先生は大勢の生徒を見ています。

時間が経てば記憶は薄れ、また娘は苦手なことで叱られました。

そのたびに、娘の心は少しずつ削られていきました。

サポートブックとは、子どもの特性・苦手なこと・してほしい配慮を文書にまとめたものです。

診断書でも医療文書でもありません。

保護者が「我が子を知ってほしい」という思いを込めて作る、A4一枚からでいい手づくりの資料です。

ギフテッドや2Eの子どもは、頑張れば周りに合わせられてしまいます。

だからこそ、本人すら気づかないうちにエネルギーを使い果たしてしまう。

二次障害は、そのじわじわとした消耗の先にあります。

この記事では、サポートブックに何をどう書けばいいか誰にどのタイミングで渡すか、そして実際にわが家でどう役立ったかを、具体的にお伝えします。

「何から始めればいいか分からない」という方も、読み終わったら今日から動けるはずです。

目次

サポートブックとは?診断なしでも必要な理由

うちの子は診断を受けていないから、サポートブックなんて大げさかな

そう思う方は多いです。私もそうでした。

でも、診断の有無は関係ありません。

困っていることが分かっているなら、それを伝える手段を持つべきです。

口頭でのお願いには、どうしても限界があります。

先生は毎日30人以上の子どもたちを見ています。

学期が変わり、担任が替わるたびに、また一からお願いしなければならない。

そのくり返しの中で、子どもは何度も同じ場面で傷つきます。

文書にすることで、こんなことが変わります

  • 担任が替わっても情報が引き継がれやすくなる
  • 「言った・言わない」のすれ違いがなくなる
  • 先生にとって「保護者が真剣に考えている」という証拠になる
  • スクールカウンセラーや養護教諭など、複数の大人と情報を共有できる

特にギフテッドや2Eの子どもは、「頑張れば合わせられてしまう」という特性があります。

表面上は問題なく見えるので、困っていることに気づいてもらいにくい。

だからこそ、親が言葉にして渡しておくことがとても重要なのです。

二次障害は突然やってきません。

じわじわとエネルギーを消耗した先にあります。気づいたときに動けば、まだ間に合います。

サポートブックに書く内容|項目テンプレート

何を書けばいいか分からない

という声をよく聞きます。

最初から完璧に書こうとしなくて大丈夫。

A4一枚、箇条書きからで十分です。

以下の項目を参考に、書けるところから埋めてみてください。

【基本情報】

  • 名前・学年
  • 診断名(ある場合のみ。なければ「診断なし」と明記してもOK)
  • 相談している専門機関や主治医(あれば)

【得意なこと・好きなこと】

苦手なことだけを並べると、先生も構えてしまいます。得意なことや好きなことも必ず書きましょう。子どもの「強み」を知ってもらうことが、関係づくりの土台になります。

例)特定分野の本や図鑑を読み込む/論理的な説明をよく理解する/自分が興味を持ったことへの集中力がとても高い

【苦手なこと・困っていること】

「できない」ではなく「とても疲れる・時間がかかる」という表現にすると伝わりやすくなります。

例)板書を写すのに人の3倍の集中力が必要/反復練習が続くと極端に疲弊する/持ち物の管理・整理整頓が著しく苦手

【効果があった対応・声かけ】

過去に「これをしてもらったらうまくいった」という経験があれば書いておきます。先生にとっても、具体策があると動きやすくなります。

例)口頭より文字や図で説明されると理解しやすい/作業前に「何をどの順番でやるか」を確認できると落ち着いて取り組める

【してほしい配慮のお願い】

具体的であればあるほど伝わります。「見守ってほしい」より「〇〇のときは△△してほしい」の形で書きましょう。

例)忘れ物を人前で指摘することは避けてほしい/体育の着替えで個別スペースを確保してほしい/キャパオーバーになりそうなときは保健室への退避を許可してほしい

【してほしくない対応】

これは遠慮せず書いてください。「悪意のない対応」が子どもを深く傷つけることがあります。

例)クラス全体の前で特別扱いを宣言することは避けてほしい/苦手なことについてクラスメートと比較した声かけはしないでほしい

【過去に傷ついた出来事(あれば)】

必須ではありませんが、伝えておくと先生が似たような場面で気をつけてくれます。書くのがつらい場合は省いて構いません。

【保護者からひとこと】

最後に、一言添えましょう。

「ご協力をよろしくお願いします」だけでも十分です。

先生との関係づくりの言葉として機能します。

合理的配慮の具体的な方法がなかなか思い浮かばないときは、こちらの本が参考になります。

教育・保育の現場から寄せられた不適応行動や学習困難への対応策が3300例収録されていて、「こういうとき、どうお願いすればいいか」というヒントを探すのにとても役立ちます。
「発達障害」という言葉に少し抵抗があるかもしれませんが、ギフテッドや2Eの子どもの困りごとと重なる場面も多く、サポートブックの「してほしい配慮」欄を書く際の辞書として使うのがおすすめです。
先生側も、具体的な対処法を知っておきたいと思っているはず。
一冊手元に置いておくと、面談のたびに言葉に詰まることが減ります。

ギフテッド・2Eに特化したサポートブックを活用する

項目は分かったけど、自分で一から考えるのは難しい

という方には、すでに作られたサポートブックを活用する方法もあります。

ギフテッド応援隊が販売しているサポートブックは、ギフテッド・2Eの特性に特化して作られており、一般的な発達障害向けのものとは視点が異なります。

扱っている項目は以下のとおりです。

  • ギフテッドの特性(非同期発達など)
  • 書字・読字・協調運動の苦手さ
  • 過度激動(感覚性・情動性・精神運動性・想像性・知性)
  • WISC-Ⅳの各指標(言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度)
  • 感覚過敏(聴覚・視覚・触覚・嗅覚・味覚)
  • 困りごとから特性を探すページ
  • 先生方へのメッセージ欄・記入見本つき

「障害」という視点ではなく、「ギフテッドだから起きている困りごと」として整理されているので、学校の先生にも受け取ってもらいやすいと感じています。

400円で購入できます。まず手元に置いて、記入見本を参考にしながら自分の子どもに合わせてアレンジするのがおすすめです。

ギフテッド応援隊 Shopサポートブック

渡すタイミングと渡し方のコツ

作ったサポートブックを、どのタイミングでどう渡すかも大切です。

最適なタイミング

  • 入学・進級・クラス替えの直後
  • 最初の個人面談
  • 新しい担任との初顔合わせのとき

年度が替わったら、できるだけ早めに動きましょう。先生の「この子への接し方」が固まる前に情報を渡しておくことが重要です。

渡し方のポイント

面談の場では、自分の手元にも同じものを持って、それを見ながら話すと内容が伝わりやすくなります。

渡しっぱなしにせず「気になる点があればいつでも聞いてください」と一言添えると、先生も質問しやすくなります。

担任だけでなく、スクールカウンセラー・養護教諭・専科の先生にも共有してもらうようお願いできると、学校全体でフォローしてもらいやすくなります。

子どもと関わる大人が増えるほど、二次障害のリスクは下がります。

また、毎年アップデートすることを忘れずに。

苦手なことは変わることもありますし、できるようになったことも増えます。

成長に合わせて内容を修正していくことで、より実態に合った資料になっていきます。

渡してから、わが家に起きた変化

娘が私立中学に入学したとき、私は入学直後に担任の先生へスクールカウンセラーとの面談を申し込みました。

小学校で使っていたサポートブックを更新して持参し、あわせて家庭保健調査書にも以下の2点を記入して提出しました。

  • 小学校時代に二次障害で登校できない時期があったこと
  • 現在服用している薬の名前

その後、先生方がこのサポートブックと調査書を職員間で共有してくださったようで、特にお願いしなくてもいつのまにかさまざまな配慮が行われていました。

  • 教材を忘れたときは、電子黒板にさりげなく映してくれる
  • キャパオーバーになりそうなときは保健室への退避を促してくれる
  • 調理実習で使う食材を、娘が食べられるものに替えてくれる

公立小学校とは異なり、忘れ物を叱ることもありません。ここまでサポートブックが活用されるとは、正直思っていませんでした。

さらに、サポートブックに「得意なこと・好きなこと」として書いていた内容がご縁になり、高校進学後に先生から研究所のメンバー募集を声をかけていただくことにもつながりました。苦手なことを伝えるためだけでなく、子どもの強みを知ってもらう資料としても機能するのだと、改めて感じました。

娘のその後の経緯はこちらの記事にまとめています。

板書が苦手な子には「書かない環境」を家庭でつくる

サポートブックで学校に配慮をお願いしながら、家庭でも「書くことへのストレス」をできるだけ取り除いてあげることを考えてみてください。

下の息子は板書が極端に苦手でした。

書くことそのものへの消耗が大きく、授業の内容を理解することよりも「写す作業」に全エネルギーを使い果たしてしまっていたのです。

そこでわが家が取り入れたのが、タイピングによる入力への切り替えです。

手で書く代わりにパソコンで入力することで、書字のストレスが大幅に減り、「やりたいことをやれる」という体験が増えていきました。

子ども向けのパソコン選びは、軽さ・丈夫さ・バッテリーの持ちが重要です。学校への持ち込みや家庭学習を想定するなら、コストパフォーマンスの高いモデルを選ぶのがおすすめです。

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書字の苦手さとパソコン活用については、こちらの記事も参考にしてください。

学校外に「自分が認められる場所」を持つことも二次障害予防になる

学校でのストレスが続く時期は、「ここにいると自分を認めてもらえる」という場所が子どもの支えになります。

ギフテッドや2Eの子どもは、学校のペースに合わせることで消耗しがちです。一方で、自分のペースで進める学習環境では、驚くような集中力と吸収力を発揮することがあります。

家庭学習サービスは、そのひとつの選択肢です。学校の授業と切り離して、好きなペースで進められること、得意な分野を先取りできることが、自己肯定感の回復にもつながります。

映像授業で自分のペースを守りたい子には、スタディサプリが合いやすいです。月額2,178円(税込)から始められるので、まず試してみる価値があります。

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プログラミングや論理的思考に強い関心がある子には、Z会プログラミング講座という選択肢もあります。
自分のペースで本格的な思考力を育てられるのが特長です。まずは資料請求だけでも試してみてください。

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まとめ|今日できることはひとつだけでいい

サポートブックは、完璧でなくていいのです。

A4一枚、箇条書きでいい。「うちの子はこれが苦手で、これをしてもらえると助かります」と書いたメモが、子どもを守る最初の一枚になります。

娘が二次障害になってしまってから、私は「もっと早く動けばよかった」と何度も思いました。でも同時に、動き始めてからは確実に状況が変わっていきました。

まだ間に合います。気づいた今が、動き出すタイミングです。

まずは手元にある紙に、子どもの苦手なことをひとつ書き出してみてください。それがサポートブックの第一歩です。

学校への伝え方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの本も参考になります。

娘の学校説明にいちばん役立った一冊です。

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