娘は小学5年生のとき、うつ症状や強迫性障害などの二次障害が悪化し、完全に登校できなくなりました。
当時の学校対応には、不満ばかりが残りました。
Seiran公立はもうコリゴリ
その後、中学受験を経て私立中学へ。
しかしコロナ禍が明けたころ、中学2年生の途中からまた登校できなくなりました。
それでも、



中3からは、頑張って登校する!
本人の言葉どおり、少しずつ登校を再開。
そのまま付属高校へ進学できました。
同じ校舎・同じ仲間の中高一貫校ですが、高校では驚くほど環境が変わりました。
スクールカウンセラーのサポートを受けながら、娘の特性(ASD+高IQ)や得意分野を学校側と共有できた結果、
彼女がずっと関心を持ってきた生物研究の分野で力を発揮できる環境を整えてもらえたのです。
こうして今、ギフテッドや2E、高IQ+ASDといった「これまで潰されやすかった子どもたち」が、自分の強みを生かしながら社会とつながる道が、少しずつ開かれ始めていると感じます。
ただしそのためには、子ども本人が伝えられない部分を、親が適切に橋渡ししていく支援体制が欠かせません。
この記事では、私と子どもたちの実体験をもとに、「やってよかった支援」「時間の無駄だった支援」を正直にまとめます。
どんな人がギフテッド・2Eの支援者にふさわしいのか?
教育センターのカウンセラーに小学生までのお子さんなら、最初に相談すべきは自治体の教育センターです。
ここでは、WISC検査を無料で受けられる自治体も多く、結果に基づいて家庭や学校での配慮方法を教えてもらえます。
WISCの「4つの指標」だけでなく、下位検査の結果を含めて詳しく質問することが大切です。
苦手な部分ほど丁寧に説明してもらうようにしましょう。



こんなに高いIQの子は私が検査した中で初めてです。
成長するにつれて、苦手なところは頭の良さで、補って行くので大丈夫ですよ
娘のときは「IQが高いから大丈夫」と褒められるばかりで、安心してしまいました。
でも、実際の学校生活では困りごとが続きました。
“褒めて終わり”の支援では不十分だったと、今ならわかります。
でも、その後もずっと学校生活は問題だらけでした。
ギフテッドに理解のある医師を探す
カカウンセラーと相性が合わない、もっと深く理解したい場合は、ギフテッドに理解のある医療機関を検討しましょう。
都内では以下の病院が有名です。
- どんぐり発達クリニック(宮尾益知先生)
- メディカクリニック(池澤聡先生)
- のびすこブランチ半蔵門(河嶌譲先生)
ただし、どこも予約が取りづらく、保険適用外の費用がかかる場合があります。
最近は「ギフテッド専門」を掲げていなくても、理解ある医師が全国的に増えています。
医師の考え方や相性もさまざま。
「子どもをよく見てくれるか」「弱点も含めて説明してくれるか」を見極めてください。
娘の場合、後から「視覚情報が多いと混乱する」という結果が出ていたことを知りました。
早く教えてもらえていれば、もっと対応ができたのにと感じます。
スクールカウンセラーの質がすべてを左右する
WISCの結果をもとに一度は学校のスクールカウンセラーにも相談しましょう。
ただし、ギフテッドへの理解がある人はまだ多くありません。
「話を聞くだけで終わる人」よりも、学校全体を巻き込んで環境を変えていける人が理想的です。
娘の私立中高一貫校では、幸運にも素晴らしいカウンセラーに出会えました。
ご自身もギフテッド傾向があり、娘と似た特性を持つお子さんを育てている方でした。
入学時に提出したサポートブックをもとに、関わるすべての先生に特性を共有してくれ、担任も同席するカウンセリングを設定してくれました。
その結果、担任の理解が深まり、娘に味方になってくれる先生が増えたのです。
高校進学後は、嫌なことがあっても「保健室で相談→解決策を提案してもらう」という流れが定着。
早退の頻度も大幅に減りました。
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支援者に必要な資質とは?
多くの「子ども好き」「経験豊富」な支援者ほど、一般的な子どもの基準で判断しがちです。
ギフテッド・2Eの子どもは、楽しくなくても笑顔で合わせてしまう。
だからこそ、表面だけでは見抜けないのです。
理想の支援者は、次のような人です。
- 子どもの知的好奇心を満たしてくれる
- 人脈があり、興味・特技に合った進路へ導ける
- 「やるべきこと」「やらなくていいこと」を取捨選択できる
本当に必要なのは「知識と情熱のある支援者」
真の支援者は、知識欲を満たしながら、弱点を生活に困らないレベルまで引き上げてくれる人。
そして、科学・技術・芸術・数学(STEAM)などへの情熱を持っている人です。
娘の場合、今の支援者は高校の研究所の先生と先輩たち。
研究が中心なので人間関係の煩わしさも少なく、「知る喜び」を共有できる居場所に出会えました。
良い支援者は良い環境を作る
小学校では浮いてしまった娘も、中学受験塾では「すごいね!」と褒めてもらえました。
塾という居場所があったからこそ、引きこもらずにすんだのです。
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真の支援者は知識欲を満たしつつ弱点を困らないラインまで引き上げてくれる人
科学、技術、工学、芸術、数学(STEAM)のなどの子どもが興味を持つものに向けた情熱こそが、この子達の支援者には必要です。
娘の場合今は、研究所の先生および先輩たちがそれにあたります。
研究所の人たちは研究することに夢中なので、いい意味で人に関心がない。
娘のように時間や物の管理が苦手な人も、ちらほら見かけます。
たくさんの知識を持っているのは当たり前。
今までは娘の知識を必要としていない人に囲まれていたので、下手に知識を外に出すと白い目で見られることが多かった。
それもあって、学校が辛かったのです。
過去には中学受験塾の先生が良い支援者にもなってくれました。
小学校では、マニアックな知識を披露すると浮いてしまいます。
しかし塾では先生も生徒も、「賢い!」と褒めてくれた。
塾と言う居場所があったので娘は当時、引きこもらずに済みました。
中学受験塾を選んだ時の記事はこちらです。↓↓
このように、ギフテッド・2Eは環境が大事。
良い支援者に恵まれれば、良い環境を用意してくれます。
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まとめ:ギフテッド支援は「理解ある人」と「環境づくり」から
ギフテッド・2Eの支援は、「誰が支えるか」で結果がまったく違ってきます。
表面的な励ましよりも、特性を理解し、知的な好奇心を満たす支援者とつながること。
そして、家庭や学校がその環境を整えることが、子どもが自分らしく生きていくための一番の近道です。
