外側から見たら、日本はとても豊かな国です。
- インフラが整っている
- 治安が良い
- 物質的に豊か
- 社会保障制度が充実している
- 医療水準が高い
かなり恵まれた国ですよね。
それでも、国民の幸福感は低くて自殺率が高いのです。
なぜなのでしょうか?
様々なデータから国民一人ひとりに自立(自律)と主体性を育む必要性が見えてきました。
この記事では中高の教員免許を持ち、発達特性を持つ子ども達の母である私が、日本人の幸福感が上がるための学校教育について書いています。
先進7カ国で一番自殺の多い国、日本

グラフでは、日本はロシアについで自殺が多いです。
先進7カ国の中では、No1。
そして、若者だけを見るとさらに悲しむべき現状がわかります。

日本の15~34歳の死因のNo.1は『自殺』となっています。
やはり先進7カ国では、自殺率もNo.1
韓国も同率で1位です。
韓国は日本よりも学歴重視社会で、同じように詰め込み教育を行っているといいます。
社会への関心の低さが現れた、日本の高校生アンケート調査

2019年11月に日本財団が発表した「18歳意識調査」
世界9か国の17~19歳各1000人の若者を対象に、国や社会に対する意識を聞いたものです。
このグラフは、後述する元麹町中学校の校長先生だった工藤勇一さんがプレゼンで使われています。
『社会についてほとんど関心を持っていない高校生が多い』ことを示しています。
これは高校生だけでなく、私達日本の大人の姿でもあります。
こんな大人が多いですよね。
私もその大人の一人でした(-_-;)
自分の考えを持たない、指示待ち人間だった私は、
人が支持したとおりにしている方が、楽でした。

その結果モラハラ夫のサンドバックになっていました
過去の私のように思考停止な大人は、間違いなく不幸になります。
残念ながら、アンケート調査でも日本人の幸福感はG7で一番低いと言う結果になっています
幸福感を上げる方法
神戸大学と同志社大学の共同研究で、『自己決定権』が幸福感に影響を与えるとの結果が出ています。

<参考>『所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる 2万人を調査』より
この研究で自己決定度を評価するにあたって、以下のことについて
自分の意思で進学する大学や就職する企業を決めたか否かを調査した結果だそうです。
- 中学から高校への進学
- 高校から大学への進学
- 初めての就職
自己決定する力 = 自分の頭で考え決断する力
- 自分で考える習慣を身につける
- 自己決定させる
- 結果にともなう責任を自分が負う
小さなうちから日常生活のなかで体験させていく必要があります。
思考停止な大人が指導する学校教育
一部の公立の学校ですでに、子どもの主体性を育む教育がされています。
大空小学校と麹町中学校が有名ですね。
それぞれ元校長の木村泰子さん、工藤勇一さんが作りあげた学校です。
志が似ているお二人、こんな本も出ています。
今も文科省に教育改革を行うように働きかけてくれているそうです。
が、しかし!
皆様の学校は、お二人の教育改革に影響を受けて、何か変化があったでしょうか?
私の住んでいるところは麹町中学校と同じ東京都なのに、全く影響を受けていないようです。
授業も宿題も強制、未だに読み書きが中心です。
それでも宿題は、先生の働き方改革の一貫で
学校からの指定ではなくて自分で決める
自主学習の日が週に一回やっと!できました。
その他の曜日は相変わらず、全員に同じドリルの宿題がでます。
すでに理解している部分も、くりかえしさせられます。
こんな疑問にしっかり答えてくれる先生はいましたか?
- なんのためにやるの?
- ノートに問題から写す必要はあるの?
- 筆算の横棒を定規で引かないと注意されるのはなぜ?
- 覚えてしまった漢字も書かなきゃダメ?

将来ためになるからです

そう言うきまりだからよ
子どもが先生に質問して返ってきた回答です。
答えになっていませんよね。
子どもの未来を切り開くために、今どんな力をつけたらいいか?
考えて頂きたいです。
思考停止の大人が「主体性や個性の尊重が大事」と生徒に指導したところで、
子どもが主体的になったり、自立(自律)心が芽生えることはありません。
そして型にはめられた教育を受けた、指示待ち人間がそのまま社会に出たら、
ワンマン経営者のいるブラック企業で搾取される道を歩みます。
能力が全く違う子が通う公立小中学校の一斉指導を止めよう
大人が決めたことを言われた通りに実行するだけの日常を日本の子ども達は送っています。
「宿題」という個に合わない強制課題で自由に使える時間がほとんどとれません。
子どもにとって、親の役割が一番大切なことは言うまでもありません。
それでも、一日のうちでもっとも拘束時間が長い、学校教育を変えることは必須と思います。
能力の差があるこどもに、同一の内容を教壇に立った一人の大人が解説するような、
一斉指導は廃止しませんか?
全員がドリルの同じ問題を解かなければならないような、宿題も止めませんか?
PCやタブレットの導入のおかげで、上の娘の時よりいくぶんか書く作業は減ったように思います。
それでもITを活用できる先生は、限られています。
子どもたちが自ら学びたいものを学びたい方法を選べるように
学校の環境が一刻も早く変わることを切に願います。
そして日本に自分の力で幸福をつかめる大人が増えますように。