この記事では、学校嫌いの子が不登校だからこそ得られることについて考えます。
上の娘は小5で二次障害(重度の鬱)になりました。
それまでは「学校へ行かない」という選択肢があることを知らず
このまま登校できなかったら、この子の未来は絶望的
なんて思っていました。
それから3年、情報を追い求めて行くうちに学校へ行くと失うものも、実はたくさんあることに気づきました。
これは負け惜しみでなく、心から思っています。
もちろん、友達が大好きで学校が楽しいお子さんなど主体的に学校へ通っているならいいのですが、
こんなお子さんには、登校しないことで守れるものが多いと思います。
この記事では不登校または、登校しぶりの子を持つ親御さんが
すこしでも前向きになってもらえるようにと
学校へ行かないメリットについて書きました。
学校へ行かないから得られるメリット
主体性が身につく
学校へ行かないことで得られる一番大きいメリットはこれではないでしょうか。
学校で求められているのは、指示されたことを正確にこなす能力。
全く必要ないとは言いませんが、家庭学習の内容まで指示されるのでは
主体性を発揮できる時間がありません。
自分の頭で考えなくてもいいので、楽だと思う子どもや保護者がいるのも事実。
でも社会ではどうでしょうか?
指示待ち人間は、たとえアルバイトの身分でも「使えないやつ」とみなされます。
誰かに言われなくても、今できる仕事を見つけて行動する人にならなければ、低賃金の仕事しかできません。
学校に通うことは、自分で考えて行動する時間を削っているに等しいのです。
進学した学校の校風にもよりますが、高校卒業するまでの15年間をフルに指示される環境に身を置いてしまうと、後から主体性を身に付けるのは容易ではありません。
外国の人、帰国子女はとても主体的に生きています。
外資系企業で働いたことがある私は、入社して長いこと自分の意見を持たず、なかなか自分から提案ができずに、たくさん恥をかきました。
やっと主体性が出てきたのは、母となり個性的な子たちを守らなければならなくなったからです。
学校教育の悪影響は侮れません
やりたいことに費やす時間が増える
学校は個別の学習レベルに合わせた授業をしてくれないので、時間のロスが実はとても多いです。
平日はおおよそ6時間拘束されますが、その割に学力が上がりません。
宿題も個人のレベルに合わせてくれません。
にもかかわらず、自由な時間を奪います。
「自分のしたいこと」に使う時間は、よほど効率よく行動しないと確保できません。
処理能力が低いわが子たち。
「効率よく行動する」なんて不可能ですから。
一日の時間がほぼ指示された事で埋め尽くされるのです。
娘が二次障害になるのは、当然だったのかもしれません。
学校に行かないことで一日を好きなだけ、好きな事に時間を使えるメリットは大きいです。
息子はスクラッチでプログラミングに熱中。
娘はイラストを描いて色塗りに、いくらでも凝る時間が取れます。
やりたいことが見つかっていない子も、見つける時間ができます。
人と違うことで嫌な思いをしない
不登校が増えているといっても、少数派であることには変わりません。
自分だけ、あるいは自分の子だけ学校行けないなんて、、と最初は悩むかもしれません。
発達特性を持っている子も少数派です。
学校に行くと「みんなと違う」ことに劣等感を抱くそうです。
私はどうしてみんなと違うんだろう。
と言い始めた辺りから、元気がなくなりました。
「皆と違う」ことは、武器にもなります。
だけど学校に行っている間は、親がどんなにそう慰めても劣ってるとしか思えない環境なのです。
少数派と言うだけでいじめに合いやすく、厄介者扱いする先生も多くいます。
学校に行かなければ、家族さえ認めてあげれば自己肯定感は下がりません。
空いている平日に好きな場所に行ける、旅行もできる
夏休みなどの長期休暇や土日祝日に、高い料金を支払って混んでいる施設に行ったのに、大したサービスが受けられず疲れて終わってしまった経験はありませんか?
それに比べて多くの子供が学校に行っている間だったら、博物館、美術館、動物園、水族館、あらゆる場所がゆっくり見放題。
平日料金で割安だったり、スタッフさんが丁寧に案内してくれたりといいこと尽くめです。
大がかりなショーは見られませんが、無駄な疲労がない分学べることがたくさんあります。
社会に出てから本当に必要な技能のみ身につけられる
学校は、学習指導要領内容に沿った授業を同じ学年の子に一斉に行います。
ですが「社会に出てからいつ必要になるんだろうか?」と思う内容がたくさんあります。
子どもによっては苦痛でしかない種目や教科もあります。
教養と言えば聞こえがいいですが、興味がないことを教わっても頭に入りません。
後にもし必要になったら、その時学べばいいのです。
すべての子供が同じことを勉強しなくてもいいですよね。
また担任ガチャに外れると、連帯責任や「嫌な事でも我慢してやることが偉い」など
未来を悲観してしまうような思想を植え付けるばかりで、
知的好奇心はちっとも満たしてもらえないことがあります。
(あくまでわが子の経験です)
生命体は生まれてから死ぬまで、限られた時間しかありません。
学ぶ内容の取捨選択がどんな大人になるかを決めるのです。
学校は対等に一人の人間として子供を尊重する考えがない
子どもを大人と対等に扱い、常に相互同意のもとに学びを進めていけば、
自己決定をする機会が増えて、自尊心が高まるので幸福感につながります。
民間の教育施設では、すでに行われていることなのですが、
学校では未だに先生が生徒よりも上であり、大人が一方的に決めたルールを子供が受け入れるのが当たり前になっています。
日本は先進国で、国民全体の教育水準が高いにもかかわらず
G7で日本は若年層の自殺率がNo.1です。
希望と自信を持って社会に送り出すための教育が、逆の結果になっているのは悲しすぎますよね。
学校が主体的に学べる場であること。
そのうえで、
大人と生徒同士が相互尊重、相互理解を目指してともに学んでいく場になる。
そうなるといいなと願い、働きかけています。
一部の地域で始まっている不登校の取り組み最新情報のお勧め書籍
中学受験や教育に関する本をたくさん出版されているおおたとしまささん。
この度不登校児の学び場についての情報を集めてまとめた著書を出版されました。
この本の推薦者となっている熊野大学の苫野一徳先生は、
元大空小学校の木村泰子先生がとても尊敬されている教育学者、哲学者です。
この本には民間サービスと提携して学校内にフリースクールを作ったケースなど、本当にたくさんの取り組みが紹介されています。
気づかないうちに真剣に取り組んでる地域が増えています!
首都なのに、東京都の不登校支援はだいぶ遅れています
今でも大部分の地域では学校に通えなければ、
など学校の代わりに学ぶための費用は、家庭が払わなければなりません。
そのようにして学力を補ったとしても、登校しないと内申点が低くなり進学に不利になります。
神奈川県の私学修学支援センターのような、
「私立の中学生が不登校になっても高校卒業まで面倒を見る」
と言う取り組みをしている施設も生まれています。
簡単に引っ越すことはできませんが、
日本全国のさまざまな不登校支援サービスを知ることで
他の地域でできていることだから、わが地域にも!
と声をあげることはできます。
あきらめずに一緒に主張していきましょう!
学校や塾の勉強が苦手でも一人一人のモチベーションを上げることに重点を置き、
9割以上が「東京大・東工大・一橋大・早稲田大・慶應大」の講師だという、
中学・高校生向けの学習塾です。
ギフテッドや2Eの子のやる気を引き出すきっかけになるかもしれません。
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