娘は感覚過敏で水が苦手。
水筒の中身は幼稚園時代はお茶もOKだったのに、
小学校では水しか許可されていませんでした。
運動会の練習期間は水筒持参。
30度を超える日でも水筒の水はほとんど飲みませんでした。
のどの渇きを家に帰るまで我慢して、冷蔵庫のお茶をがぶ飲みする。
そんな日が続きます。
熱中症が心配になり、何度か担任に許可を求めましたが認めてもらえませんでした。
それが、息子の代になったらあっさり
「水またはお茶、保護者の判断でスポーツドリンクもOK!」
になりました。
その事をツイートしたら、かなりの反響がありました。
コメントもたくさん頂きました。
共感のコメントが多かったものの。
感覚過敏を知らない人から
水が飲めないと本人が困るんだから、先生がそう言うのは当然だろ!
ジュースばかり飲ませてたってこと?災害時はどうするの?
なんて批判の声も。
と多くの人が思うのですね。
この記事ではギフティドやASDの子に多い感覚過敏が
理解が得られない理由について、娘の偏食を例に記事にしました。
感覚過敏とは何か
感覚がとても敏感すぎて、生活に支障をきたすことを「感覚過敏」と言います。
例えば、
など、実は他にもたくさんあります。
こちらのHPに見やすくまとめられていますので、ご参考までに。
反対にとても鈍感で不便があることを、感覚鈍麻(どんま)と言います。
感覚鈍麻については、別の記事で書きます。
お待ちください。
わが娘の感覚過敏
娘は味覚、臭覚に過敏さがあります。
それは極度の偏食として幼児期から表れていました。
よその子が大好きな、バナナ、リンゴもダメ。
フルーツの匂いがするだけで、部屋から逃げていきます。
保健所の健診で
「食べ物の好き嫌いはありますか?」と質問をされて
たくさんあって困っています
と話すと栄養士の面談を勧められました。
嫌いなものでも、食卓に出すようにして下さい。
は、はい、、、
ほんの少しでも食べたら、大げさにほめてあげて下さいね!
とアドバイスをもらいましたが、
そんなことは、すでに何度も試していました。
でも無駄でした。
私は小さいころからなんでも食べられたのに、なぜ娘は食べられないのでしょうか?
と聞いてみました。
好き嫌いを許さないご両親だったのでは?
と栄養士さん。
両親に食べることを無理強いされた覚えはなかったのですが。
結局は、しつけのせいだと言われているようなものですよね。
娘は苦手なものはなかなか口に入れられない。
たとえ口に入れてくれたからと褒めたところで、
次からも食べられるようになりません。
それどころか十年以上経過しても、少し食べたことが
2歳の時に、イチゴを少し食べたことあったよね。
と武勇伝になってしまっています。
保育園や学校給食の先生の指導
給食で食べられないものがあると、保育園や学校の先生は
少しでいいから食べてみて!
と明るく言って食べさせようとします。
断れない娘は、口の中に頑張って入れますが、、、次第に涙目になって
無理に呑み込もうとして、戻してしまうことが何度もありました。
きらいなものだけでなく、それまでに食べたものも全て。
感覚過敏を理解してもらえない理由
先ほど挙げた例のように栄養士、保育士、学校の先生等など専門家と言われる人や
こどもとたくさんかかわってきた人でさえ、理解してくれません。
感覚過敏かどうかは見た目では分からない。
検査もないのです。
「発達障害かどうか」と同じで、
医師であっても少しの質問や検査で正しい判断はできません。
本人は自分の感覚が普通。
他の人がどう感じているかは分かりませんから
「他の人も辛いのに我慢している」
と思っています。
親ですら子どもが小さいうちは「しつけのせい」と自分を責めたり、
「子どもが我慢が足りず、ワガママを言っている」と思いがち。
例えば給食は、多くの子供にとって学校で一番楽しい時間。
なのに娘には、一番辛い時間なのです。
嫌いな食べ物はその匂いも苦手です。
だから、その食べ物を皆が食べている教室にいることが苦痛です。
でもたいていの大人は
- アレルギーでなければ、食べさせる(飲ませる)
- 少しでも食べられたらほめる
- その方法で慣れたら食べられるようになる
そう考えています。
食べられないのは、保護者が食べさせようと努力していないからと誤解されてしまいます。
血液検査などの数値で過敏さが分かれば、楽なのですけどね。
学校は辛いことが多くなりがち
給食以外にも
など他にもたくさんあります。
大多数の人は平気なので気付きもしませんし、
どうして他の子は大丈夫なのに具合が悪くなるのか、本人も分からない。
我慢しながらいつも過ごすことになり、不登校につながります。
感覚過敏は悪いことばかりではない
学校などの集団生活では、マイナス面がどうしても目立ってしまいます。
しかし実は悪いことばかりではなく、生活に活かせる可能性もあります。
その例をご紹介します。
わが息子の感覚過敏
息子には聴覚過敏があります。
小さいころは
などで、耳ふさぎがありました。
3M制のイヤマフ。
今もお世話になってます。
子ども達のキーキー声や、夫のテレビの音がうるさいときは私も借りています。
しかしその耳の良さのおかげで、
という特技も。
ピアノを習い始めた時、「耳がいい」と先生に驚かれました。
娘も臭覚が敏感なので、香を嗅ぎ分ける力があります。
仕事でいつか、活かせるかもしれません。
コーヒー焙煎士になった、アスペルガー症候群の岩野響さん。
も臭覚が過敏な事が、香り高いコーヒーの焙煎に役立っているのかもしれません。
以前の記事で書かせていただいた、
がご自身の経験から、感覚過敏についての本を出版されました。
こちらのマンガは絵がかわいくて、感覚過敏と鈍麻の感覚を理解してもらうには最適です。
こちらの本には、感覚過敏のチェックリストがあります。
絵が素敵で優しい気持ちになれる本です。
感覚過敏の世界の理解を深めたい方は是非読んで頂き、他人にもすすめてみて下さい。