知識欲は旺盛なのに、学校の勉強はつまらないみたい
物の管理、時間の管理が全くできない
個性の範囲だと思っていたけど、違うのかな?
そんなふうに悩んでいるママさん、いらっしゃいませんか?
私も自分の子どもたちが、いろいろなことに興味を持って知識を吸収してしまう反面
忘れ物やなくしもの、他の子たちと孤立する、、、周囲のお子さんとの違和感を強く感じていました。
特に他の子が当たり前にできている習慣が、なかなか身につきません。
同じような気持ちのママさん、ぜひお子さんにWISC検査を受けさせてみて下さい。
数値化できると、学校の先生やカウンセラーに説明しやすくなり自分も納得できます。
そして検査の結果、IQが高くて問題が出ている子の場合、
今は才能を伸ばしつつ、欠点を補うような教育環境を考える動きがあります。
この記事ではWISC検査について、専門家とは違う一人のママの立場から書いています。
読んで頂き共感、または参考にしてもらえたら嬉しいです!
結果が出た後にやるべきことや、学校に話す時の注意点も書きました。
ぜひ最後までお読み下さい。
WISC検査ってなあに?
詳しくは医療系のサイトに載っているのですが、こちらでも簡単にまとめておきます。
まずは、緊張をほぐすための雑談から始まります。
我が子二人は一つの問題を熟考するので、2時間以上かかりました
検査をすると、次の4つ項目と総合のIQ(知能指数)が数値で分かります。
全検査IQ(FSIQ) | 全体的な認知能力を表す項目 |
言語理解指標(VCI) | 言語による理解力・推理力・思考力に関する指標。 この力により私たちは言語によるコミュニケーションをとったり、そこから推論することができると考えられています。 |
知覚推理指標(PRI) | 視覚的な情報を把握し推理する力や、視覚的情報にあわせて体を動かす力に関する指標。 新しい情報に対する解決能力や対応力にも影響すると考えられている。 |
ワーキングメモリー指標(WMI) | 一時的に情報を記憶しながら処理する能力に関する指標。 ワーキングメモリは読み書き、算数といった学習能力や、集中力に大きくかかわると言われている。 |
処理速度指標(PSI) | 視覚情報を処理するスピードに関する指標。 マイペースで切り替えが苦手である場合などもこの指標得点が低くなることがあります。 |
検査の結果出たIQは、下の表の通り分類されます。
同年齢の平均は100
『割合』は資料によって多少異なるので、だいたいの数値とお考え下さい。
WISC検査はどこで受けられるの?
自治体の施設で相談をした後に、カウンセラーが「検査をしたほうがいい」と判断した場合は、無料で受けられます。
我が家はふたりとも、自治体で検査してもらいました。
デメリットは、下位検査の結果まで詳しくは教えてくれないこと。
今後の対策ついての説明が物足りませんでした。
心理士さんにもよるのかもしれません。
また医師がいないのでLDやADHD、ASD等の診断もおりません。
診断をつけてもらいたい場合は、病院で検査を受けるのが早いです。
診断を付けてもらうことで、配慮してもらいやすくなるのは事実です。
しかし、発達障害をよく理解していない学校の先生に診断名をそのまま伝えると、
配慮してくれるのではなく、排除される方に向かうことがあります。
「WISCの検査から、こんな特性があると分ったので配慮してください」と言うだけですむなら、必ずしも診断は必要がないと思います。
今後の方針について、できるだけ細やかなアドバイスがほしいですよね。
どこで受けたとしても、検査結果を見てどれだけ有益なアドバイスを貰えるかは心理士さん次第。
WISC検査結果の分析で評判が良く、個人で活動をしている心理士さんにお願いする手もあります。
『子どもの心理検査・知能検査と先生のための100%活用ブック』という本には、
などが一通り書かれています。
この本によると著者の一人である熊上崇さんは、ご自分が検査したお子さんの為に
「誰が読んでもわかりやすい検査結果の報告書を書いている」そうです。
娘と息子の時は、IQの数字のみ書面で伝えられ、あとは口頭で簡単な特徴を言われただけでした。
もし検査の報告書をもらえたなら、学校にも伝えやすいですよね。
これから検査を受けさせる方は、検査前に報告書がもらえないか確認した方がいいかもしれません。
WISC検査にかかる費用は?
有料ならば、1~2万円程。
細かなアドバイスをもらえる心理士さんにお願いしようと思うと、高くなるようです。
いずれにしても、検査者からのアドバイスだけを頼りにするのではなく
自分が勉強して、自分の子供の専門家になるつもりでいるのが1番です。
娘と息子のWISC検査の結果は?
現在高校生の娘
8歳(小3)と12歳(小6)の2回受けています。
1度目の検査、8歳の時
まだ登校しぶりはありませんでした。
しかし、担任から
など面談で散々な言われようでした。
夏休みに行われる計算や漢字の補講を進められました。
外部で受けた国語と算数の成績は良かったため、担任の評価とのギャップを不思議に思いました。
また、
という問題がずっとありました。
そこでWISC検査を受けさせることにしました。
検査の結果はあまり問題視されなかったのに、二次障害に
さて、結果が出ました。
1回目は言語理解と処理速度の差が50弱ありましたので、
「不注意の特性がある」
とは心理士から言われましたが。
苦手な処理速度でもIQは平均の範囲だから、全体としてはとても優秀です!
と褒められました。
病院でWISCの検査者もしていると言う、スクールカンウンセラーに結果を見せたときも
私が検査した中でもこんなに優秀なお子さんは初めてです。
検査を受けて良かったですね!
と言われました。
この頃はまだ、学校でも笑顔が多く一見楽しそうに見えていたせいかもしれません。
それからクラス替えのたびに、新しい担任の先生に
とお願いしましたし、カウンセラーからも不注意傾向があることは話してくれていたようです。
それでも5年生で重い二次障害(ウツ)になってしまいました。
この時の記事はこちらで書いています。
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長女が二次障害になるまでの過程と学校への対応が甘くて後悔した話
2度目の検査、12歳の時
児童診療内科へ治療に通いながらも、なんとか受験を終えた後に
「そろそろデータが古くなってきたから」
と前回と同じ自治体の教育センターで再検査を進められました。
ウツが治りきっていなくても、全体としてはIQが11も上がっています。
前回平均の下だった処理速度さえ、100以上になりました。
でも1回目のときよりもずっと、本人は問題を抱えています。
2回めの検査だからなのか、心理士からは有益なアドバイスはもらえませんでした。
しかし娘がその春から入学した私立中学校のスクールカウンセラーは、
その時のWISC検査の結果を持参しただけで、特性をよく理解してくれました。
データを取っておくと、その後でも役に立つ時が来ると思います。
現在小学生の息子の結果
小さい頃から
等、ASDの特徴が娘よりもずっとありました。
学校では「学力の遅れはない」と言われていましたが、
上の娘が二次障害になっているので、タイミングを見て受けさせようと思っていました。
そして娘の1度目と同じ8歳7か月で受けさせました。
その結果がこちら。
娘よりも、視覚の優位性がはっきりと表れています。
幼児期は迷路やパズルが大好きでした。
WISC検査の結果の活用の仕方と注意点
検査結果の活用法
先にもいいましたが、WISC検査は完璧ではありません。
しかしネットや親の会などの情報を集めると、得意、不得意のパターンが同じ子どもは、
だいたい同じ部分でつまずいているのが分かります。
また、なぜ学校が合わなくなり不登校や二次障害になりやすいのかも分かります。
鍵は『処理速度』と『ワーキングメモリー』
『処理速度』と『ワーキングメモリー』 はアウトプットする能力と大いに関係しています。
一方『言語理解』『知覚推理』はインプットに大きく関係しています。
4つの指標の値にバラつきがなければ、頭の中で考えたことをそのまま行動に移すことができます。
学校のような集団行動ではみ出さずに済むのです。
我が子達のように、処理速度、ワーキングメモリーが他の二つと15以上差がある場合、行動が伴わなくなります。
書くことが苦手だったり、見落としが多かったりと、うっかりミスをしやすいです。
逆に 『処理速度』と『ワーキングメモリー』 が『言語理解』『知覚推理』に比べて高すぎても、
と問題が出やすいようです。
やはり4項目のバランスが重要です。
それに加えて我が子達は 『言語理解』『知覚推理』 が高いので、学校の授業は退屈になりがち。
『知覚推理』が高いと耳で聞くより、教科書や参考書を読んだ方が頭に入りやすい。
また既に理解しているのに、ドリルなどで反復学習させられるのが苦痛です。
このように、学校での困りごとが分かってきます。
結果 を学校側に伝えるときの注意点
上の娘の5年生時の担任は全体主義、連帯責任が大好き。
個別対応を全くと言っていいほどしない人でした。
どんなに説明しても、水面下で娘にみんなと同じ課題を同じ量、同じ書式で提出させる事に固執していました。
だから、行き渋りが始まった時点で
『少しASDもあるADHD(不注意優勢型)』と診断をつけてもらいました。
スクールカウンセラーが「私は発達障害に詳しい」と言っていたので、学校に頼れる人がいなかった当時は全面的に頼っていました。
校長先生、副校長先生、担任とのやりとりの間にいつも入ってもらっていました。
カウンセラーがなんの説明もないまま、娘の診断名のみを学校側に伝えたため、
学校側は
「担任の対応のせいではなく、もともと普通でない子、障碍を持っているから二次障害になったのだ」
と判断したようでした。
「無理に学校に来なくてもいいよ」という態度に変わりました。
もうすでにウツになっていて、強迫性障害も出ていたため、
学校で自分からは誰とも、話さなくなっていました。
本来の好奇心旺盛な娘ではありません。
そうなってしまったら、どんな楽しい所だろうと通えるはずがありません!
1度目の検査を受けた3年生の時は、同じスクールカウンセラーが同じ口で
「頭がいい子だから成長とともに自分で工夫してなんとかできる」とまで言ったのです。
二次障害になるずっと以前から相談していたのに、無責任すぎますよね
息子を二次障害にしないために
そして息子が3年生の時に受けた結果は、娘と少し似ています。
学校の先生からは
「独特の感性を持っているが、学校で楽しそうにしているから問題ない」
と言われています。
ですがそれは本人が気づいていないにしろ、相当に無理をして周りに合わせているから。
たくさん書かせることや、反復学習等、負担になる事は止めてもらう方向でお願いしています。
二次障害にさせては、絶対にダメです!
たくさんのことを学び吸収しなければいけない時期に、
回らなくなった脳や心の治療に専念しなければならないのですから。
WISC検査の結果が出たら、情報を集めましょう
検査についての本を読んだり、公開されているブログなどで似たようなお子さんがいないか探して、できるだけ情報を集めて下さい。
特にそのお子さんは学校でどんな配慮をしてもらっているか?
を調べて下さい。
他の学校でできるのなら、お子さんの学校でも配慮をお願いできるはず。
『言語理解』『知覚推理』の値が特に高い場合は、こちらの本が参考になると思います。
娘が二次障害と不登校になった理由、
息子が書字が苦手な謎が解けました。
もっと早くめぐり逢いたかった
頭を下げて配慮を請う必要がない学校に変わってほしいです。
こちらの記事もよろしければお読みください。
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