つい先日tweetした娘が不登校になった理由に、共感のいいね!をたくさんいただけたので、記事にしました。
娘が学校に行き渋るようになったばかりの時の、学校へ行きたくない理由は
先生がこわいの
でした。
「先生がこわいから登校したくない」
という理由では学校から
「甘やかされて育った心の弱い生徒」
と思われてしまいます。
登校できなくなった期間から4年が経過してようやく、本当の理由を娘が説明することができました。
次のことでした。
大人が思うよりももっとずっと深い理由でした。
クラス内で行われていた担任による軸がブレた指導
担任が叱りたいから叱っているとしか思えない指導が、娘のクラスでは行われていました。
気に入らない生徒を集中的に叱り続ける
当時の担任が気に入らないのは
授業に集中していないのに勉強はできる
そんなタイプの子。
授業中に手遊びをしているだけで気に入らない子には
授業を聞かないなんて失礼だ!
と長い説教が始まる。
何やっても叱られる子がいる。
一方で、同じことをしても全くとがめられない子もいる。
という状態。
一貫性を求める、ASDタイプの娘にはとうてい理解できませんでした。
担任の気分次第で急に厳罰化する
叱られるターゲットは男子ばかりでしたが、女子だからと言って安心できません。
機嫌が悪ければ、誰でもターゲットになり得ます。
「先生、教室に忘れ物をしたので取りに行ってもいいですか?」
と許可を求めた時、いつもならOKが出るのに、
ダメに決まってるだろ。万引きしても返せばいいのか?ダメだろ?
と突然話しをすり替えて、長々と叱責されているクラスメイトを見てしまった時、
うっかりミスが多い娘は、心底どう行動するのが正しいのか分からなくなったそうです。
教室に取りに行かなくても、忘れ物をすれば叱られます。
結局どうしたって叱られるのですから。
この担任はのちに別の学校へ転籍し、娘は中学生になっています。
指導の軸が定まらない担任のクラスは生徒同士の雰囲気も悪くなる
担任の指導に一貫性がないクラスは、担任がいない時も緊張していなければなりません。
クラスメイトが何かにつけて注意してくる。
今思えば、どうでもいいことばかり。
でも当時は一つ一つ気にしてしまっていたそうです。
先生によってルールが違う
担任が変わると、前のクラスではよいとされていたことが禁止されることがあります。
娘は、
先生によって言うことが違うのはまだ納得できる
と言っていますが、ASDの度合いによっては混乱する子もいることでしょう。
「先生がこわい」では解決できなかった
「先生がこわい」としか、在学中に娘は説明ができませんでした。
私もスクールカウンセラーもそれだけの情報で想像をめぐらして、解決策を探っていました。
スクールカウンセラーは病院で発達検査を実施している人。
ASDに多い感覚過敏によるものだと思っていたようです。
先生の怒鳴り声がずっと頭の中に残ってしまうのでは?
スクールカウンセラーが自分の推測を事実かのように管理職に伝えてしまったせいで、担任のモラハラ気質が見逃されてしまいました。
実際はこの担任が怒鳴ることは、意外に多くなかったそうです。
それよりも、低い声で長々とハラスメントをするタイプ。
大声を出さなければ教室のドアを閉めてしまったら、外からは分かりません。
「厳しいのは、こどもとしっかり向き合っているからだ」と指導力のある教師として管理職からは頼りにされていました。
娘にとってはルールを破ったなら、叱られるのは当然。
怒鳴る先生は他にもたくさんいる(これはこれで問題ありますけどね)
一番困るのは、次の場合でした。
この時の担任があまりにもひど過ぎたため、学校への不信感が何年も続いてしまいました。
こちらの記事で詳しく書いています。
長女が二次障害(小児うつ)になった過程~学校に強く言うべきだったと後悔
ASDタイプはルールが明示されている方が過ごしやすい
ASDタイプの子はルールに納得していれば、きっちり守る子が多いです
一方、
は苦手です。
全く空気が読めないのかと言うと、そうわけではありません。
読めるけど、瞬時に適切な行動が取れない
ことが多いです。
だからルールがはっきりしている方が、居心地が良いのです。
ルールを破ったから叱られる
それならば納得できる。
逆にルールを破っているのに叱られていない子がいると
どうして叱らないんだろう?
と思うそうです。
ASDやギフテッドは整合性がないことには納得できませんから。
親もブレない教育方針を持つことが大切
学校のことばかり書いていますが、家庭でも
はっきりしたルールが存在せず、何をやっても叱られる状態
になっていたら、子どもはウツになるそうです。
奥田健次さんの書籍がとても参考になりました。
発達障害支援もされている方なので、発達特性を持った子にも通用する内容です。
「怒られるからウツになるのではありません、行動とは無関係に怒られ続けるからそうなるのです」
と書かれています。
だから、ウツになるのを恐れるあまりにルールがなかったり、ルールを破ってもなんのバツも受けない家庭は崩壊すると書かれています。
例えば
約束の時間になってもゲームを止めなかったら、次の日はゲームは禁止する
と言うルールを決めたなら、
守れなかったら次の日は絶対にやらせないこと大切。
ルールを破ったのに、親の都合でゲームをやらせてしまうことはしない。
イエローカードばかり出して、レッドカードを出さないと子どもに見透かされる
逆に普段野放しにしているのに、ムードに流されて急に叱ることはしない。
耳が痛いです。私もやってしまっていました💦
子どもにスマホや携帯を持たせることに対する意見も書かれています。
本が売れるために耳障りのいいことばかり書かない、軸を持たない子育てに苦言を呈してくれる良書です!
昨今の子育て本には書かれていない、耳が痛いことばかり、はっきり言ってくれます。
身に覚えがありすぎて、グサグサ痛めつけられましたが。
厳しい意見も受け入れて、自分の今までの子育てを顧みることは時には大切。
勇気をもって、是非読んでみて下さい。
長年の悩みが、案外簡単に解決するかもしれません。
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